モータの特性を調べる(2) ~ トルク定数の測定
モータのトルク定数がわかると、マイクロマウスをこの速度・加速度で走らせるにはどれくらいのトルクが必要でモータに何A流せばいいかなどを見積もることができる。高級なモータであれば、大抵はこの値はデータシートに書かれているが、ハーフマウスで使うようなサイズのRC用のオプションモータやジャンクショップのモータはこの値は書いていないことが多いので自分で導出する必要がある。求める方法は実際に負荷をかけて直接トルク定数を求める方法もあるが、自分の場合、電気特性的アプローチで
逆起電力定数[V.s/rad]=トルク定数[Nm/A]
を利用してモータを外力で回したときに発生する電圧を観測する方法をやってみた。
写真のように測定したいモータ(右)の軸を別のモータ(左)を任意の回転数で回し、そのときに両端に発生する電位差を観測する。実験装置はCNCで切り出し、カップリングはモータの軸径に合わせて旋盤で適当に作った。ハードは古いマウスの片方の車輪のエンコーダ付モータを取りだし、プログラムも実験装置用に改造して計測した(残ったもう一方の車輪を回すとモータの目標回転数がカウントアップ/ダウンするだけ)
プロット結果は以下の通りとなった。測定したモータは前回取り上げたΦ6三種。低速域が少し歪む傾向にあるが、ほぼ回転数に比例して発生電圧は増加していることが判る。
近似式の傾きが逆起電圧定数になる。
MK06-4.5 : 0.062[mV/rpm]
翠嵐 : 0.041[mV/rpm]
CL-0614 : 0.080[mV/rpm]
回転数をrad単位系に変換すると
MK06-4.5 : 0.594[mNm/A]
翠嵐 : 0.388[mNm/A]
CL-0614 : 0.764[mNm/A]
だいたい先人の値と近いので、大きくは間違っていないとは思う。さらに実際に回転をさせて出した値なので、より実用値に近いのではないだろうか。ただN=1なので個体差や使用していくうちのブラシの経年劣化など、バラツキ要因はあると思う。
逆起電力定数[V.s/rad]=トルク定数[Nm/A]
を利用してモータを外力で回したときに発生する電圧を観測する方法をやってみた。
写真のように測定したいモータ(右)の軸を別のモータ(左)を任意の回転数で回し、そのときに両端に発生する電位差を観測する。実験装置はCNCで切り出し、カップリングはモータの軸径に合わせて旋盤で適当に作った。ハードは古いマウスの片方の車輪のエンコーダ付モータを取りだし、プログラムも実験装置用に改造して計測した(残ったもう一方の車輪を回すとモータの目標回転数がカウントアップ/ダウンするだけ)
プロット結果は以下の通りとなった。測定したモータは前回取り上げたΦ6三種。低速域が少し歪む傾向にあるが、ほぼ回転数に比例して発生電圧は増加していることが判る。
近似式の傾きが逆起電圧定数になる。
MK06-4.5 : 0.062[mV/rpm]
翠嵐 : 0.041[mV/rpm]
CL-0614 : 0.080[mV/rpm]
回転数をrad単位系に変換すると
MK06-4.5 : 0.594[mNm/A]
翠嵐 : 0.388[mNm/A]
CL-0614 : 0.764[mNm/A]
だいたい先人の値と近いので、大きくは間違っていないとは思う。さらに実際に回転をさせて出した値なので、より実用値に近いのではないだろうか。ただN=1なので個体差や使用していくうちのブラシの経年劣化など、バラツキ要因はあると思う。